未来の学びコンソーシアムの内容を詳しく見てみよう!

未来の学びコンソーシアムの内容を詳しく見てみよう!

 

2020年のプログラミング教育必修化を受け、官民一体となった動きが活発化しつつあります。

その中で文部科学省・総務省・経済産業省が立ち上げた「未来の学びコンソーシアム」というものがあります。

具体的に何を行っているのでしょうか。本記事では詳しく解説を行っていきたいと思います。

未来の学びコンソーシアムとは?

そもそも「コンソーシアム」という言葉自体聞き慣れない言葉だと思います。Wikipedia大明神のお言葉を借りると以下の説明になります。

コンソーシアム(英語: Consortium)あるいは共同事業体(きょうどうじぎょうたい)は、
2つ以上の個人、企業、団体、政府(あるいはこれらの任意の組合せ)から成る団体であり、
共同で何らかの目的に沿った活動を行ったり、共通の目標に向かって資源を蓄える目的で結成される。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

確かに、文部科学省・総務省・経済産業省という省を跨ったコンセプトであり、民間からも教育委員会の他多くの企業が賛同している共同体と言えますね。

文部科学省は「プログラミング教育」の実施を、総務省は「ICTを利用した地域貢献」の推進を、経済産業省は「プログラミングの実社会への活用」推進を目指している模様です。

教育現場での実施事例を見てみよう

官民一体となって様々な取り組みが実施されていますが、大きく2つのカテゴリーに分類されます。具体的な取り組みを見ていきましょう。

教育課程内で実施しているもの

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東京都の小学校3年生以降の総合的な学習の時間で実施された、「学習指導要領に例示されている単元等で実施するもの」に該当する事例です。

教材に「Scratch」というビジュアル言語を用いています。

(「Scratch」についてはこちらの記事にまとめていますのでよろしければご覧ください)

従来でも総合的な学習の時間では「情報収集」にコンピュータが活用されていました。

しかし、この取組はScratchを活用して写真や動画、説明文を一連の動きで表現し、それを利用して駅の案内表示を改良することで情報発信の方法を体験するという比較的高度な内容となっています。ちなみに小学校高学年の内容は、より情報発信に重きが置かれるようです。

敬語の使い方を考えよう

「学習指導要領に例示されてはいないが、学習指導要領に示される各教科等の内容を指導する中で実施するもの」に分類されます。

「国語の授業にプログラミング?」

と疑問を持たれた方もいらっしゃるでしょう。

この事例も「Scratch」と呼ばれるビジュアル言語を用いて敬語を学ぼうという取り組みです。

実際に取り扱う「丁寧語」「尊敬語」「謙譲語」について、例えば

「もし動作の主体が目上の人ならば」という「条件」を意識することで場面に応じた言葉遣いの指導を行っているようです。

確かに、混乱しがちな敬語をプログラミング的思考を利用して明確化し、適切な表現を身に付けるには適しているのではないでしょうか?

 

このように、プログラミング的思考の活用場面は汎用性が高いのです。

たまごが割れたら・・・

これは「教育課程内で各教科等とは別に実施するもの」という活動に分類されます。

小学校3年生を対象としており、「Viscuit(ビスケット)」というビジュアル言語を利用して、プログラムを作ります。

画面をタッチするとたまごが割れる仕組みを作り、たまごが割れるととどんなことが起きるか?

ということを生徒自らが考え、プログラムを作ることで作品を完成させるという内容となっています。

生徒の創造力を引き出しつつ、プログラミング的思考を養うことを目的としているのが分かります。

教育課程外で実施しているもの

お菓子で学ぶおいしいプログラミング体験と普及活動

お菓子好きにはたまらないお題ですね…。これは「学校を会場とするが、教育課程外のもの」のカテゴリーに属します。

実施主体は皆さんご存知、江崎グリコ株式会社です!…なるほど、納得ですね。

この活動は小学校1〜3年制を対象としており、「GLICODE(グリコード)」というアプリケーションを用いて行っています。

画像認識技術でお菓子をプログラミングの「命令」に変換することで、お菓子でプログラミングをの基礎的な考え方を学ぶことができます。

ルールの中に「順次実行」「繰り返し」「条件分岐」「ランダム」といった要素が盛り込まれており、頭を使いつつゲーム感覚で楽しめそうです。

教育課程外ですが、子どもたちも積極的に参加してくれそうなプログラムになっていますね!

難聴児を対象とした、クラウド・ITを活用したプログラミング教育実習

これは香川県で小学校全学年を対象とした、「学校外でのプログラミングの学習機会」に該当する活動です。

ITツールとして活用されたのは、「UDトーク」「こえとら」というツールです。

「UDトーク」とは、リアルタームで会話を活字化してくれるITサービスです。

「こえとら」は、聴覚障害者と健聴者との間で、文字と音声を互いに変換し合うアプリです。

教師から生徒に「伝える」ことを容易にしてくれるため、コミュニケーションの円滑化に繋がりますね。

取り扱った内容としては、プログラミングでゲームを作り、発表し合うというもので、内容自体もかなり本格的なものとなっています。

学校外での活動であるため、他の事例と比べると参加人数も少なく、内容も高度なものですが、学校外だからこそ取り扱える内容とも言えます。

まとめ

以上、未来の学びコンソーシアムの具体的な取り組みを見てきました。

実例を見ていくと、プログラミング教育と一言で言っても、学習の理解の手助けツールとしての利用だったり、プログラミング言語を実際に使って何かを使ったりと、「未来の学び」という名称に違わず、従来の教育とはひと味もふた味も違った内容でしたね。プログラミング活用の幅も広く、今後の教育への普及が期待されます。