PBLとは?教育に活かせる考え方について説明します!

PBLとは?教育に活かせる考え方について説明します!

皆さんは「PBL」という言葉をご存知でしょうか。アルファベット3文字の言葉って本当に多いですよね。

文部科学省が推奨している「アクティブ・ラーニング」に有効な教育理論のことですが、具体的にどのような考え方なのでしょうか。

お子さまがいらっしゃる方はぜひ参考にしていただきたい教育理論なので、詳しく説明したいと思います。

PBLとは?

Project-Based Learning」の略語で、「課題解決型学習」と訳されます。従来型の教育として、SBL(Subject-Based Learning: 科目進行型)と対比して考えられることもあります。

知識の暗記といった答えありきの学習方法から脱却し、自ら問題を発見し解決していく能力を身に着けていくことに学習の本質を見出した考え方です。

言い方を換えると、「学習を知識や公式の暗記と捉えていませんか?」と警鐘を鳴らす考え方なのです。

正しい答えを出すことよりも、自分の頭で考え、問題を発見、解決するまでのプロセスを重視したものなのですね。

この言葉はアメリカの教育学者ジョン・デューイ(John Dewey)が提唱した学習理論であり、もともとは医学教育における理論です。人間の「調べたい」「創造したい」という生まれ持った本能を刺激し、自発的な成長を促すための環境を整備することが教育の役割だとしました。

(国語)この言葉はどういった意味で、どういった背景から生まれたものなのか?

(数学)この等式はなぜ成り立っていて、どういったことを意味しているのか?

(理科)この現象はなぜ、どのようにして起こるだろうか?

(社会)何が、どういった社会背景から起こり、社会にどんな影響を与えたのか?

例えば、こういった自発的な疑問をどのように解決していくか?なぜ、そのように考えたのか?といったことが重視されます。

ここで重要なのが、「教師生徒に対して自分で質問を展開し、生徒自身で調べたり考えたりする機会を与えることなく答えや方法を教えてしまうのは良くない」ということです。あくまで生徒自身が疑問を持つように工夫し、生徒自身によって理解を深めることが教育の役割だということになります。

 

このPBLは文部科学省が進める「アクティブ・ラーニング」の考え方とも一致します。日本語で「能動的な学習」ですね。

もう少し詳しく言えば、「対話を通じた主体的な授業により、深い理解と資質・能力を身に着け、生涯に渡り能動的に学び続けるようにすること」を実現目標としています。

具体的な授業内容としては、体験学習やグループディスカッションなど、受け身の学習から実際に触れたり発信したりすることに重点を置いています。

教師側の努力もまた必要とされてきますが、もちろん家庭内での教育にも深く関係してくる考え方ですよね。

なぜ重視されているの?

文部科学省の「課題解決型の学習に関する学習指導要領の記述等」のページには、このPBLに沿った学習指導要領の記載があります。

中学校学習指導要領の指導計画の作成と内容の取り扱いの一部を抜粋します。

知識に偏り過ぎた指導にならないようにするため、基本的な事項・事柄を厳選して指導内容を構成するものとし、細かな事象を網羅的に羅列したり高度な事項・事柄に深入りしたりしないこと。
また、生徒の主体的な学習を促し、課題を解決する能力を一層培うため、各分野において、第2の内容の程度や範囲に十分配慮しつつ事項を再構成するなどの工夫をして、適切な課題を設けて行う学習の充実を図るようにすること。

やはり「主体的な学習」「課題解決能力」あたりがキーワードのようです。

このPBL、初めて教育現場で実践として取り入れられたのが1900年初頭とされています。なぜ、今再び注目され、重視されるようになったのでしょうか。

 

それは、AIをはじめとした情報技術の進歩にあると言えます。

 

ただ単に記憶したり、計算したりする作業はコンピュータに代替されつつあります。それが生産性の向上に結びついている側面もあるのですが、そのような中で人間がより価値を発揮するには「自発的に考え、創造的に問題を解決する能力」なのです。これはAIといえども代替し難い能力ですよね。

ですから、学校の授業だけでなく、企業における人材育成においてもこの考え方を取り入れているところがあるようです。

まとめ

近年、政府が推し進めている学習理論「PBL(課題解決型学習)」について説明しました。

自分の頭で考え、能動的に行動する力が社会で求められており、その力を育成するための学習が必要であるということです。

これによって勉強に対する能動的な姿勢、コミュニケーション能力、問題解決能力が培われます。

教育現場での導入も推進されていますが、近年注目を浴び始めた理論であることから、導入の程度は学校によって差異がありそうです。

私自身、正直従来型のSBL教育を受けてきた自覚があるので、せめて自分の子どもにはPBL型の教育を意識しようと思いました。

 

皆さん、お子さまに勉強することを強いてはいませんか?「覚えさせること」に終始してはいませんか?

この記事を読んで「うっ…」と思った方、ご家庭での教育を見直すきっかけにしてみてはいかがでしょうか。